Sonicは1983年に弊社ラムトリックカンパニー発足と同時に埼玉県川口に生まれました。
初期のSonicロゴマークは現在のデザインのものではなく、金属で作られたエンブレムが採用されていました。当時は工房のすぐ側に、このエンブレムを製作してくれる町工場があり、川口が鋳造と金属加工の街であったことを今に伝えています。
以来私たちは、Sonicがプレイヤーにとっての最も実用的な楽器であり続けられるように、クオリティと信頼性を重視し、組み込み工程に徹底的な手間をかけた製作活動を続けてきました。
「いつもアーティストのそばにより添う楽器」でありたい。
それは「毎晩、日本中のライブハウスで鳴っている楽器」・・・「常にコンディションが良くて、急に誘われたセッションにも連れていってもらえる楽器」・・・「レコーディング現場で『頼もしい』と思ってもらえる楽器」・・・
Sonicがそうあるために、私たちはあらゆる製作過程に気を配ってきました。他社製品と比べてきわめてストイックな基準を満たすことが必要になることもしばしばあります。
しかし私たち自身は、それらが特別な組み込み方法やセッティングであるとは思っていません。 むしろ、あたりまえのことだと思っているくらいです。「あたりまえのことを全力でする」ことの大切さを、私たちは修理の仕事を通じて学びました。
信頼性とはギターを「ありのままの姿」にすること
私たちは会社設立以来、ギター製作と共に、延べ5,000本におよぶギターの修理も行ってきました。その中で出会ったギター達は、残念ながらたくさんの問題を抱えていました。
・・・材木が反る前に切り出されたネック、ねじれる前に真っ直ぐ仕上げられた指板、バネのように力を蓄えたまま指板に打たれたフレット、かたく締め付けられたトラス・ロッド・ナット、簡単にセンターズレを起こしてしまうほど緩いネックポケット、ずれたネジに引き裂かれるピックガード・・・
ギター達は私たちにたくさんの知恵を授けてくれました。それらの知恵の多くは、私たちのプロダクツが、あなたのそばで末永く「素晴らしいギター」であり続けられるようにするためのものです。
良いコンディションを長く保つ最もシンプルな解決策は「変化する要因やエネルギーをギターに残さない」ということに尽きます。
このことを踏まえて、私たちの楽器の作り方をひとことで言い表すとすれば、「あるべき場所にあるべきものを収めていけば、ギターとしてあるべき姿になっていく」ということになります。 この極めてあたりまえのことの意義深さを、Sonicギターのありのままの姿から感じ取っていただければ幸いです。
パーツどうしのハッピーマリッジ
次はギター全体について考えてみましょう。ギターは全体で関係し合っています。
例えば「弦とピックアップの距離」とは何でしょうか?・・・平らなボディ、ボディの厚み、ネックポケットの深さ、ジョイント角、反っていないネック、ネックの厚み、研磨された指板、浮いていないフレット、丁寧なすり合わせ、正確なナットの溝切り、サドルの高さ調整、ピックアップの高さ調整・・・。
これら全てが整合しなければ、ピックアップが不自然に飛び出たり、逆に下がりきらなかったり。サドルのネジが足りなかったり、妙に飛び出たネジが手に当たって演奏の妨げになったり・・・様々な問題を引き起こします。
まるで土台から上の階層へと積み上げるような地道な努力が1本のギターを支えていることが分かるでしょうか?日常的に私たちが目にする商業的な広告コピーとは裏腹に、ギター製作とは本来、場当たり的な一点豪華主義という考え方が全く通用しない世界なのです。
Sonicは、チョイスされたパーツどうしがケンカをせずに仲良く暮らしているギターです。あなたのギターはどうですか?
華々しく主張することは安易にせず、忘れてはならない普遍的なことに向き合うことで、1本1本のギターを幸せにしたい・・・そしてギターとプレイヤーのハッピーマリッジがたくさん生まれればと、私たちは日々願っています。
ヘッドからボディエンドにいたるまで、語り尽くせないほどの知恵の恩恵に満たされた楽器。それが
[RELIABLE(信頼できる)PRODUCT OF LUMTRIC]=Sonicです。