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Bonheur ボヌール

Sonicオリジナル・ベース・プリアンプ『Bonheur(ボヌール)』は完全ハンドメイド・プリアンプです。コンパクト化のためにチップ抵抗などを使う安易な方法を採らず、音響用抵抗や高品位コンデンサを採用しつつ、一般的なジャズ・ベースのコントロール・キャビティに収まるサイズに仕上げました。回路の心臓部には近年進化の目覚ましい低消費電力オペアンプICを厳選し、音質性能を犠牲にせず、十分なバッテリー寿命を実現しています。さらに配線用ケーブルにもこだわり、定評のあるBELDEN 8504を採用しました。

また、シールド・ケーブルの容量成分をシミュレートするヴァーチャル・パッシヴ・サーキットも選択可能ですので、従来のアクティブ・サーキットが持つ無機質なプレゼンスが苦手だと言うユーザーにも使いやすいパッシブ・ニュアンスを提供することが可能です。

開発コンセプト

開発のきっかけは、多くのベーシストが既存のアクティブ・サーキットに不満を感じながらも、選択肢の少なさから諦めていた問題点を改善できないかということでした。

①低音が回らないプリアンプが欲しい!

比較的小さなライブ・ハウスでは、アクティブ・ベースの低音が異常に回ってしまっていることが少なくないと思います。既存のプリアンプではBassコントロールのセンター周波数が30~40Hzくらいに設定されているものが多いので、ベーシストが自分のアンプからの出音を聞いて音作りをすると、客席側にはPAから不要な超低域の音圧が出てしまうことがあるのです。Bonheurでは、もっと人間の耳の感覚に合致した周波数設定が必要だと考え、今までにないユニークな周波数設定のプリアンプにしました。また必要に応じて、製作時に周波数や帯域の設定をアレンジすることも可能です。

②『音が硬い』という先入観を変えたい!

‘90年代を中心に流行したアクティブ・サーキットのサウンドは、高域が無機質すぎると思います。もちろんそういう音が必要な人にはそれで良いのですが、音作りの幅を広げるためにイコライザーをベースに内蔵したいという人のニーズには合致しません。「アクティブの音は硬い」という先入観をベーシストが持ってしまっているのは非常に残念なことです。その“硬さ”は実は副作用的なものなのです。Bonheurでは、ヴァーチャル・パッシヴ・サーキットによってその“アクティブ臭さ”を取り除くことを可能にしました。

③不要な高音域の歪みをなくしたい!

ベースに内蔵するプリアンプである以上、バッテリーの寿命は重要な問題です。しかしそのために音質的な性能が犠牲にされてしまっては意味がありません。消費電流を抑えたオペアンプICは、再生可能な音域が狭くなりがちな傾向があります。特に高音域ではそれが顕著で、トレブルをブーストした時にスラップのプルのアタックに耐えられず、自らの出力で歪んでしまう現象に困っているベーシストは多いのではないでしょうか。Bonheurではこの問題を解決するため、オペアンプICメーカーのデータ・シートを精査し、これに基づく試作を繰り返してICを選別しました。その結果ブラインド・テストでも明らかにわかるほどの改善に成功しました。

④愛着を持てるサーキットにしたい!

パッシブ・ベースにおいてはオイル・コンデンサやヴィンテージ配線材など、電気系にも愛着を抱けるような部品が使えるのに対して、アクティブ・サーキットはそれ自体が精密なブラック・ボックスであるがゆえに、こういったものを諦めなくてはいけない虚しさがあると感じていました。回路のコンパクト化のためには現在では超小型チップ部品を使うのが一般的ですが、Bonheurでは、従来の市販プリアンプと同等のサイズに音響用部品や高品位部品を収めるために、2枚のプリント基板の間にパーツを挟み込む形で配線する“BIRDCAGE®”配線を採用しました。ひとつひとつのパーツにこだわる方にも、誇りを持ってご愛用頂けるプリアンプです。

回路設計のポイント

ベース用プリアンプがオーディオ用イコライザーと決定的に違う点は、入力にピックアップがつながっていることです。ピックアップにはコイルが巻かれているので、これがアンテナになって電磁ノイズが入ってくるのです。回路の異常動作を避けるためには、これに対するしっかりした対策が欠かせません。また実際に試作してみると、各コントロールにつながる線からも電磁ノイズが入ってくることがわかりました。これはPC上で回路図を描いて設計している段階では気付かなかった落とし穴です。

回路を安定動作させるためには、可聴域外の不必要な高域信号をできるだけ中に入れない、あるいはその周波数帯をアンプで増幅しない工夫が必要になってきます。しかしこれをあまり極端にやり過ぎると素の音色にも影響が出てきます。実は弊社のある川口市という場所は、文化放送(AMラジオ)の100kw出力アンテナがすぐ近くにあるという超強電界地域です。高周波ノイズに弱い回路は、文化放送専用ラジオになってしまうのです。この場所で回路を設計することに意味があったと言えます。

イコライジングのパラメータの決め方には、臨機応変な設計哲学が不可欠です。いろいろな考え方がある中で、基本になるのはあくまでも「汎用性」に重きを置いたものです。そのため3バンド・イコライザーの場合、3つのバンド全てに十分な帯域幅を持たせてあります。フラットな状態からどれか1つのコントロールを上下した時に、比較的広い周波数帯が変化するので、簡単に体感していただけると思います。これは楽器がもともと持っている音の特徴をイコライザーでスポイルしないために重要なことです。3バンド全てをブーストした時には、音色を大きく変えずに音量を持ち上げられるので、単純にゲインが欲しい場合にも気持ちよく使えます。

プリアンプでは、ブーストした時の音色ばかりを気にしてしまいがちですが、カットも可能であることも忘れてはいけません。特にミドルに関しては、ドンシャリなスラップ・サウンドを作る時に、カットする方向にも優秀なものでなくてはいけません。ブーストしたトレブルの中にある、数千Hzあたりまでの耳障りな成分をミドル・コントロールによって少しカットして、より高い「サリサリ」とした部分だけを残すようにしました。そのためにもミドルはやや高めの750Hzにセンターを持ってきてあります。これによって上品で切れ味の良いスラップも可能になりました。ブーストして美味しい周波数でありながら、カットして効果的な帯域幅という二つの意味を持たせました。

一方で2ミッドバージョンは、設計段階での音作りを試みました。変化すべき周波数帯を具体的に絞ってありますので、大まかにブーストするだけで、まるでピアノの低音鍵のような「ガーン」と前に出る現代的サウンドを作り出すことが可能です。アクティブ・ベースと聞いた時に想像する上品さとは対極にあるような生々しいサウンドを狙いました。

パーツへのこだわり

抵抗器にはタクマン・オーディオ用炭素皮膜抵抗REXシリーズ(メーカーが決めた愛称『THE PINK』)を使用しています。原音に忠実であることが求められるピュア・オーディオの世界での評価が高い部品のひとつで、本製品の高音質の一翼を担っています。 超小型のチップ抵抗を使わずに、この部品を贅沢に使えることがBIRDCAGE®配線パターンのメリットであり、考案した根拠でもあります。

また小型化のために、コンデンサには積層セラミックを使用しています。一般に積層セラミック・コンデンサには「温度によって性質が変化する」、「直流電圧をかけると性質が変化する」などの弱点がありますが、村田製作所の高品位機種[参考資料(PDF)]を使うことでこれらをクリアしています。これら上位品種の性能向上は近年めざましく、今後はオーディオを含む様々な分野で他のタイプのコンデンサに取って代わっていくものと思われます。

一方、信号が通る経路にあたる部分には特に音質に配慮し、多少サイズが大きくなるのを覚悟の上で、入力には音響用フィルム・コンデンサ、出力には音像の明瞭さが魅力的なタンタル・コンデンサを採用しています。

BIRDCAGE®は開発者 新谷勇介の登録商標です。

ラインナップ

前述のように設計上の自由度が非常に高いBonheurですが、現在のところ以下のラインナップを用意しております。

BH-3

トレブル、ミドル、ベースの3バンド・イコライザー。従来のプリアンプを使用されているベーシストの方にも違和感なくお使い頂けると思います。しかし各バンドのセンター周波数のセッティングが絶妙ですので、使用した時の気持ちよさはぜんぜん別モノです。

BH-2M

ハイ・ミッド、ロー・ミッドのデュアル・ミドル2バンド・イコライザーです。今までにはなかった独特のバンド構成のプリアンプです。しかし多くのベーシストが求めていたものでもあります。ベース用プリアンプの新しい可能性を示しています。

ラインナップ

Bonheur

BH-3 3-Band Bass Preamp ¥30,000+税
BH-2M 2-Middle Band Bass Preamp ¥30,000+税

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